本のプロローグ

がん治療を医者任せにするな!!(本のプロローグ)

がん治療を医者任せにするな!-自分も参加する21世紀の総合医療- 「がん治療を医者任せにするな!!
~自分も参加する21世紀の統合医療~
著者:長友明美
発行者:㈱ コスモトゥーワン
定価:2100円
2006年12月発行
  本のプロローグ
  本の目次
  家庭でできる温熱療法
著者ホームページ:がん予防闘病支援情報

  私はこれまでに多くの癌患者さんに会う機会がありました。
・医師の言うまま治療を受けている人、
・抗癌剤だけがガンを治せると信じている人、
・抗癌剤治療を拒否する人、
・医師の治療に不信感を抱きながら治療を受けている人、
・医師の治療を受けず、何かの代替療法だけを信じている人、
・食事療法だけで治そうとしている人、
・手術すれば簡単なのに手術をしたくないので癌を進行させた人、
・もう治ったと思って安心し、何の再発予防の努力をしていない人。
・何も再発予防に取り組まないでいつも再発の心配をしている人。
・転移したり再発してから、何かいい治療はないかと慌てる人。
・癌は治らないとあきらめている人
・早々とホスピスに行った人
等々。

 このように悠長にかまえている患者さんたちを見ていつも不思議に思うことは、「このひとは、自分の命にかかわる病気に罹っているにもかかわらず、なぜもっと真剣に積極的に闘病に取り組まないのだろうか」ということです。

 なぜ積極的に自分から取り組まないのだろうかという理由を考えてみると、自分の闘病中はどうだっただろうかと振り返って見ればわかります。私もまったく同じように何をしたらいいか分からず、完全に医師にまかせているだけでしたから。それは「医師がやってくれること以外に、自分で何をしたらいいか分からない」からだと思います。いいかえれば、「癌とどう闘えばいいか分からない」からです。自分から何かすることがあるなどと考えも及びませんでした。だから医師まかせにするしかありません。

 こうした体験をふまえて、わたしはこの本で、「医師任せにするのではなく、患者自身が自分でしなければいけないことがたくさんある」ということを訴えたいのです。病院で受ける治療以外に、「自分がしなければならないことは何か、自分にできることは何か」を考えて、自分の病気に責任をもつという自覚と、自分の病気は自分で治すという自助努力の精神で取り組んで欲しいのです。

 わたしは、1982年にⅣ期の「絨毛がん」と診断され、余命6ヶ月とみられていました。病院で色々な治療を組み合わせた統合医療を受け、幸いにも私はそのような状況を乗り越えることができました。闘病中は樹海の中にいるのと同じで、木しか見えず山は見えませんでした。あれからガンと25年付き合ってきて、ガンという病気を少し高いところから俯瞰できるようになったいま、わたしが実際に医師から受けた治療や指導、アドバイス、わたしが取り組んだ様々な療法に基づき、癌を克服するために「何をどうしたらいいか」という具体的方法を本書で詳しく紹介することにいたしました。

 まず、本書で取り上げた癌闘病のポイントをあげたいと思います。

 ほとんどの人が微小ガンを持っていると言われています。これが大きくならないのは自然治癒力とか免疫力とよばれる人間に生まれながらに備わっている力により排除されたり、抑えられているからです。しかし、何らかの理由でこの治癒力が弱くなったため、癌が大きく成長した。本来持っている自然治癒力(免疫力、修復力)が低下した、これが病気の本質です。したがって弱くなった自然治癒力を回復する、これが治療の本筋です。ここが闘病の出発点です。

 治療とは、治癒力を低下させている要因を見つけて取り除くことと、いかにしたら低下した治癒力を高めることができるか、という二点に尽きます。この二つの観点からみれば、闘病において、自分は何をすべきかということがはっきり見えてきます。

 何かいい治療法はないかということばかりに関心が集中しますが、忘れてならないのは、どのような治療―病院の治療であろうと自分でする代替療法であろうと―を受けるにしても、そもそも自分の病気を治す力はどこから来るのかということです。外からか内からか。治る力は体の外からやって来るのではなく、生まれながらに持っている自己治癒力と呼ばれるものです。昔から「神様が治し、その報酬は医師が受け取る」といわれている通りです。しかし、自分の内に偉大な自己治癒力があることを信じられないものだから、どこかにいい薬や治療法はないか、どこかにいい医師はいないかと、外へ外へと目は向けられ、外から来る力に頼って治してもらおうという考えになります。医師任せになるのです。

 奇跡的治癒をも引き起こしてくれる主治医は実は自分の中に住んでいるということを信じて、自分の病気は自分で治すというのが闘病姿勢の基本です。名医とは、この患者の中に住んでいる医師を上手に働くように手助けしてくれる医師のことです。自分の病気を治す力は自分の内にあることを確認したら、次は、自分の病気が治るのを妨げているものは何かに目を向けます。治療法だけに目が向いていて、治癒の阻害要因については関心を払わなかったり、無視したまま治療を続けていくのが普通です。しかし、それでは治療効果はあがりません。ブレーキをかけたままアクセルを踏むようなものです。タバコを吸いながら肺がんの治療をするでしょうか。

 ここで忘れていけないことがもうひとつあります。それが、人間は体だけではなく、心と体の心身一体の存在だということです。健康も病気も常に心身両面から見なければいけないということです。自分の治癒力を低下させている要因も心身両面から見つけ、除外したり、解決しなければいけません。

 同じ治療を受けても治療効果がいい人と、効果が出ない人がいます。それは、患者の治療に取り組む姿勢が、積極的か消極的かの違いによることはいまや常識となりました。闘病姿勢が積極的になっているか否かが、成功するかしないかの分かれ目です。治癒を妨げる要因の第一は患者の消極的な態度です。結局どんな治療をしようとも、すべては、患者の心がどっちを向いているのか、積極的なのか、消極的なのか、心一つのおきどころしだいです。

 そのほか、治癒力を妨害するもの―それまでのライフスタイル(偏った食習慣、喫煙、生活習慣)、癌は治らないという思いこみ、癌に対する恐怖や絶望感、弱い生きる意志、生きがいのない人生、家庭の事情(夫婦、嫁姑関係)等々、自律神経を緊張させ、免疫力を低下させるストレス―を取り除いたり解決する方法を学ぶ必要があります。自分のガンは不治の病だと思い込んでいて治せるでしょうか。発癌の最大の原因は免疫力を低下させたストレスです。ですから、これらの問題が解決したらそれだけで、一気に自己治癒力は高まり、治癒に向かって体の中で大きな変化が始まるでしょう。しかし、これらの問題を解決するのは非常に難しいですから、むしろ、これらの問題を解決することが治療の本命と考えるべきです。これができれば、あとは容易です。

 具体的な治療法を考える上でもう一つ重要なことがあります。それは、癌をどう観るかという視点の問題です。氷山を思い起こしてください。水面より上に出ている見える部分に相当する「がん塊」を癌とみるか、水面下の氷山の本体に相当する、低下した治癒力などの「担がん母体」を癌とみるかによって治療法が違ってきます。つまり、癌を局所病と見るか、全身病と見るかの違いです。癌を局所に限定された病気と見る立場では、三大療法で切ったり焼いたり殺したりという方法になります。

 癌を全身病と見る立場は、見える腫瘍の部分だけがガンではなく、腫瘍を生み出した母体(担癌母体)をガンの本体と考えるのです。したがって、治療は、担がん母体に対して全身の治癒力を高める方法で取り組むことになります。
そうすると、自己治癒力を高めるためのいろいろな治療法があることに気がつきます。人間は心身一体の存在ですから、治療も体の外から働きかけて治癒力を高める療法と、内から働きかけて治癒力を高める療法を合わせた全人的
(ホリスティック)な統合療法で治療します。

 この本の中で特に紹介したいのが『全身温熱療法』です。この治療法を受けなかったら、今日のわたしはなかったでしょう。発熱剤で体温をあげることにより免疫力を高めて癌を自然退縮させようという治療法です。がん患者さんには、三大療法の治療ができなくなっても、まだ全身温熱療法が残っていることを知ってほしいのです。

以下この本で紹介するガンと闘う基本戦略です。

①癌と診断されたら、病院の治療以外に、「自分でしなければならないこと」は何かを考える。まず徹底した自助努力(セルフヘルプ)によって自分の運命を切り開くことを胆に銘じる。ガンを自分でコントロールできる道を探す。『ガンのセルフコントロール』(カール・サイモントン)を手引書にする。

②人間は「体・心・気・霊性」の有機的総合体です。したがって、治療も心身両面から取り組まねばならない。特に、心の持ち方次第で体にプラスにもマイナスにも影響を与えることを知って、心の方から働きかけて治癒力を高める療法を学ぶ。

③自分の内に住む賢い医者を呼び覚ませ。病気を治すのは、自分の中にある「自然治癒力」だ。したがって、治療は、この自然治癒力を高め、増強することが基本となる。「どうしたら治癒力を高められるのか」がいつも忘れてはいけない治療の出発点です。

医師任せにしないで自分自身が「自ら癒す」努力をする。そのために「免疫力を低下させるライフスタイル」を改善し、積極的に治療に取り組む。病気を癒す中心は患者自身である。医師はあくまでも援助者。

⑤癌は局所病ではなく全身病である。三大療法だけに頼るのではなく、西洋医学の利点を生かしながら、中国医学や伝統医学、心理療法、自然療法、栄養療法、運動療法などの種々の療法を総合的、体系的に組み合わせて、最も適切な治療を行なう。

⑥「積極的な心」なくして決して成功しない。積極的思考、信念や希望など心の力がガン克服の最大のカギです。末期癌でも決してあきらめない。希望をすてることは死を決意することと同じです。必ず治すという「信念」こそ最高の治癒者なのです。

⑦治った患者さんに闘病の秘訣を学ぶ。

⑧ガンになったことを契機に熱狂できる人生に出会い、「心機一転」して積極的な人生に転換しよう。
 本書の目指すところは、決して病院の治療を軽視したり否定することではなく、あくまでも3大療法を中心として、それと併行して行うことによって効果を上げる代替補完療法を探しだすことにあります。
        

    温熱療法・参考書籍紹介
    本の目次
    家庭でできる温熱療法

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